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シューフィッターとして

シューフィッターとは何をする人ですか??よく聞かれますのでお答えいたします。

靴はそれに合った足の人に履かれて初めて完成する商品です。と言えば、皆様の中には、何をいまさらと思う人も居るでしょう。
しかしながら、このことが至極当然のこととして認識されていたとしたら、今女性の90%以上の方が靴による何らかの障害を足に受けている(日本フットケア学会資料による)などということは、決して起きなかったでしょう。
つまり私たちは、靴が言わば「ハード(器)」とあるとすれば、快適な履き心地の為のフィッティング技術なりサービスは「ソフト(入っている中身)」であって、双方が結びついて初めて完成するのであり、靴そのものがいかに良くできた高価なものであっても、それだけでは半製品であると考えています。
ところが、何千年もの靴の歴史をもち、その知識が親から子へと何代にもわたって受け継がれてきた国々に比べ、我が国のそれは極めて短く、一部を除けば作る側も使う側も靴の本質を全く知らない状態です。上辺のファッションとか、素材、仕立、耐久性、価格、あるいは生産性など、いずれも重要な要素であるものの、肝心な足との関係から離れたところに、多くの意が注がれています。
私は三田にある整形靴科を卒業し、卒業後もなおドイツのマイスターの下で修業を重ねてまいりました。まず足の構造、機能、生理、病理、寸法、形態、発育、老化などについて熟知した上で、このハードとソフトの知識と技術を身に付けていなければなりませんでした。特にお客様の足に靴を合わせるというソフトのプロフェッショナルということを目指していくことになるのです。
本来、既製品というものは、不特定の人を対象として量産され、それをそのまま消費者に売るものですが、靴は既製品と言っても、最終的には一人ひとり異なった足に合わせて売らなければならない商品です。
したがって、作るときは既成靴でありながら、売るときは注文靴に近いという、他の商品と基本的に異質な商品だと言えます。つまり、予め規格を定めて量産されているものを規格通りではない、千差万別の足に合わすのですから、当然そこにはずれが生じてきます。当店のショーター整形靴工房ではそのズレの調整役としてシューフィッターとしての知識とドイツ式オーダーメイドインソール技術で埋めていく、そういう存在価値として、これからの靴販売に不可欠なセクションとして世界から見ても遅れをとっている日本のこの文化の一つの靴屋として、一石を投じるサービスを提供していきたいと考えております。

欧米では「靴業者は膝から下の外科医である」と言われている程。私は、靴は当然のこと、足に関してもお客様にアドバイスが出来る、権威のある職業シューフィッターですが、わが国ではまだ生まれたばかりです。これから皆様を相手に、日々研鑽を続けていく所存でありますが、どうか積極的にご利用を頂くと同時に、暖かく見守ってやって頂きたいと思います。

神戸市灘区・靴、履物"

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